scpコマンド:リモートホスト間でのファイル転送

scp(secure copy)コマンドは、リモートホスト間でファイルやディレクトリを安全に転送するためのツールです。sshプロトコルを使用して暗号化された転送を行うため、セキュリティが確保されています。この記事では、scpコマンドの基本的な使い方と、いくつかの便利なオプションについて解説します。

scpコマンドの基本的な使い方

scpを使用してファイルを転送する基本的なコマンドは次のとおりです。

scp source_file username@hostname:destination_directory

このコマンドは、ローカルのsource_fileをリモートホストのdestination_directoryに転送します。

リモートホストからローカルホストにファイルを転送するには、コマンドの順序を逆にします。

scp username@hostname:source_file destination_directory

scpコマンドの主要なオプション

scpには、ファイル転送をカスタマイズできるいくつかのオプションがあります。

  • -r:ディレクトリを再帰的に転送します。
  • -p:ファイルの修正時刻とアクセス権を保持します。
  • -C:データ転送時に圧縮を行います。
  • -q:進行状況やデバッグ情報の表示を抑制します。
  • -i identity_file:接続に使用する秘密鍵を指定します。

scpコマンドの応用

ディレクトリの転送

ディレクトリを転送するには、-rオプションを使用します。

scp -r source_directory username@hostname:destination_directory

このコマンドは、source_directoryディレクトリを再帰的にリモートホストのdestination_directoryに転送します。

複数のファイルの転送

複数のファイルを一度に転送するには、ファイル名をスペースで区切って指定します。

scp file1 file2 username@hostname:destination_directory

このコマンドは、file1file2をリモートホストのdestination_directoryに転送します。

まとめ

scpコマンドは、リモートホスト間でのファイルやディレクトリの転送に非常に便利なツールです。この記事で紹介した基本的な使い方やオプションを活用して、セキュリティを確保しながら効率的にデータ転送を行ってください。

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